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この町で食べておきたいこの一皿(船堀)
株式会社 山信食産 江戸久寿餅

株式会社 山信食産 江戸久寿餅

Photo/Saori Kojima
Text/Ayako Futatsuya

伝統と新しさが共存する もちもちのくずもち

“もちもちの食感”―― 。なんて心惹かれる響きなのでしょう。整然と並んだ白い三角形の美しさにほれぼれしながら「江戸久寿餅」をそっとひと切れ持ち上げると、ぷるっと揺れて魅惑的。口の中に広がるきな粉の香ばしさと黒蜜の上品な甘さが、もちもちのかみ応えと相まって、なんとも言えない幸福感に包まれます。
 関東のくずもちの原料は「葛」ではなく「小麦粉でんぷん」を発酵させたもので、和菓子では珍しい発酵食品。漢字では“葛餅”ではなく“久寿餅”と、区別して表記します。小麦でん粉を1年半以上寝かせ、じっくりと発酵させることで、独特のしっとり感と弾力が生まれるのだとか。「発酵は目に見えないので、作ってみないとわからない。日々改良しています」と話すのは、山信食産の3代目社長、小山信太郎さん。開業して60年以上の老舗を引っ張るのは、元高校教師という異例の経歴を持つ若社長です。「地元、江戸川区を盛り上げていきたい」という気持ちから、看板商品のくずもちを「江戸久寿餅」と名付けました。

株式会社 山信食産 江戸久寿餅特集

 「江戸久寿餅」のおいしさを引き立てる、きな粉と黒蜜にもこだわりが。どこか懐かしい香りがするきな粉は、黒蜜とケンカしない焙煎の具合がきちんと計算されています。一方の黒蜜は、濃厚な甘みをしっかり感じるのに、不思議と後味はさっぱり。実はこれ、50年来の付き合いの蜜屋さんの伝統のレシピを引き継いだもの。7種類の砂糖をブレンドして、ベースはきちんと守りつつ、今でも改良を続けています。  
 「お客さんの顔が見えて、目の前でおいしいと言ってくれるのが見たくて」と、毎週火曜日は工場直売も。船堀の駅から徒歩10分ほど離れた住宅地の中、ひと際目立つピンクの建物に、ファンやうわさを聞きつけた人たちが続々と集まってきます。金曜日には船堀駅の改札前でも販売するほか、デパートの催事などにも積極的に参加しています。タピオカドリンクに着想を得たという新感覚の「クズクズシェイク」も人気上昇中。「江戸川区にお店を持ちたい」という目標を胸に、くずもちの魅力を新しい風にのせて伝えています。

株式会社 山信食産 江戸久寿餅

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Data

株式会社 山信食産
株式会社 山信食産
住所 〒132-0033 東京都江戸川区東小松川4-20-12MAP
電話 03-3656-4460
営業時間 12:00~17:30 ※売り切れしだい終了
定休日 工場直売は毎週火曜のみ
その他 アクセス/都営新宿線船堀駅より徒歩約10分 
メニュー/江戸久寿餅 360円、クズクズシェイク 350円 共に工場直売価格