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眼鏡ノ奥山 奥山留偉さん

眼鏡ノ奥山 奥山留偉さん

Photo / Saori Kojima
Text / Satoko Nemoto(Sawa-Sawa)

眼鏡はサイズがいちばん大事
眼鏡ノ奥山 奥山留偉さん特集

 西葛西駅から歩いて10分の葛西橋通り。『眼鏡ノ奥山』を訪ねると、店の半分近くを占める工房で、職人さんたちが工作機械を前に、細かい作業に集中しています。店主の奥山留偉さんは、「狭くて汚い所で…」と恐縮しますが、小さな町工場のようでワクワクします。

 ここで製造しているのは、セルロイド素材のセミオーダー眼鏡。16種類の色柄と8種類の型を組み合わせてデザインを選ぶと、顔のサイズや好みに合わせて、眼鏡を手作りしてくれます。

「洋服のサイズが細かく分かれているように、眼鏡もサイズが重要です。横幅は0.1~0.5㎜の差で掛け心地が違いますよ。奥行き、つまり耳までの距離も人それぞれですし」と奥山さん。特に大きなサイズの眼鏡が見つからなくて困っている人に好評で、顧客には力士や武道家もいるそうです。

子供からお相撲さんまで 一人ひとりの顔の形に合わせて 職人の手で作っています
眼鏡ノ奥山 奥山留偉さん特集

『眼鏡ノ奥山』は1930年、奥山さんのひいおじいさんが創業。当初は製造が中心でしたが、高度経済成長期にはより利益が上がる小売りに転じるなど、時代ごとに変遷があったといいます。「眼鏡の製造は工程が100以上あって複雑です。だから大手メーカーは、機械化してひとつの型を何百本も大量に作り、生産効率を上げる。すると単価は安くなりますが、サイズ展開は限られます」

 でも、個々のサイズに合う眼鏡の需要はあるのではないか。そう考えた奥山さんは、2008年に家業を継ぐと製造を復活。お父さんや叔父さんら熟練の職人さんが作るセミオーダーの眼鏡を、2012年から主にインターネットで販売しています。

眼鏡ノ奥山 奥山留偉さん特集

 素材のセルロイドも奥山さんのこだわりです。「量産品によく使われるアセテートに比べて、セルロイドは硬くて弾力がある。とても丈夫ですよ」。試しに掛けてみると、しっかりしたフィット感。このクオリティで2万円台前半~はお値打ちです。

「同業者はほぼいない」と奥山さんが言うように、一人ひとりのサイズに合わせ、手間をかけて作る眼鏡は希少。全国から注文があり、リピーターが多いのも納得です。今後がますます楽しみな、江戸川区生まれの逸品です。

※記事内容は2016年1月時点のものです

眼鏡ノ奥山 奥山留偉さん

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Data

眼鏡ノ奥山
眼鏡ノ奥山
住所 〒134-0081 東京都江戸川区北葛西4-13-24MAP
電話 03-3686-5344
営業時間 10:00~18:00
定休日 土・日曜定休
URL http://www.glasses-okuyama.com/
その他 カード可
アクセス/西葛西駅北口より徒歩10 分 ※来店時は要連絡
価格/フレーム1万6200円~、レンズ5400円~ 

【編集担当/osa】
こちらの眼鏡は、機能面だけでなく美しさもピカイチです。素材のセルロイドは、特有の発色や光沢がキレイで、見ているだけでうっとり。また、熟練の技を活かし、機械の大量生産では表現しきれない高いデザイン性もお見逃しなく