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THE OAK BAKERY 富樫 巡さん

THE OAK BAKERY 富樫 巡さん

Photo/Saori Kojima
Text/Ayako Futatsuya

 焼きたてパンのいい香りに誘われて、お客さんがひとりまた、ひとりと集まってくる小さなパン屋さん「THEOAK BAKERY」。船堀駅と一之江駅の間を南北に延びる一之江境川親水公園の南端にあり、外観は落ち着いたダークブラウン、店頭にガラスのショーケースがあるだけのシンプルなお店です。「ワンちゃんのお散歩をしている人や小さなお子さん連れが多い、この町に合った店舗をつくりたかったんです」と、対面式のパン屋さんにした理由を話すのは店長の富樫巡さん。5年ほど住むこの町にオープンして半年が過ぎました。

 もともとはホテルやパティスリーなどでパティシエをしていた富樫さんですが、勤めていた「ピエール・エルメ」のパンに、ちょっぴり方向転換させられることに。「昔はパンが嫌いだったんです(笑)。パサパサしているし、イーストの匂いが苦手で…。でも、そこで出会ったパンがすごくおいしくて。自分のように苦手な人にも、おいしく食べてもらえるパンを作りたいと思いました」。だから、富樫さんが作るパンはどこかやさしさを感じるものばかり。イーストをごく少量にして天然酵母を合わせることで、嫌な匂いがせずしっとりと仕上がるそう。また、「硬さで口の中を傷付けてしまわないよう、『バゲットオーク』などはあえてクープ(切り込み)を入れずに作っています」と、食べる人に寄り添います。

THE OAK BAKERY 富樫 巡さん特集

 富樫さんの出身は山形県鶴岡市。「江戸川区と友好都市なんですよ。だから縁を感じて」と、偶然のつながりに自然と笑顔がこぼれます。「船堀は人がやさしくて、穏やかな温かい町です」という富樫さんの願いは、地元の人に愛されるお店になること。発酵バターときび糖を使った、やさしい甘さと風味が魅力のクロワッサン。パティシエ経験を活かし、洋菓子に使う本格的なカスタードをたっぷり詰めたクリームパン。「お子さんが大人になったときに、なつかしいと思い出してもらえる味になれたら」と、記憶に刻まれるパンをめざします。

THE OAK BAKERY 富樫 巡さん特集

「パンはかわいらしいところが好きです。ちょっと崩れているのもアリかなって。チーズがたれていたらおいしそうに見えるし」。富樫さんの愛情が込もったパンが並ぶショーケースの前で列をつくる人たちは、「どれにしようか」と指をさしながらみんな楽しそう。パンを受け取ったお客さんの「どうもありがとう」の声が響いたとき、この町の空気が一段と温まりました。

※記事内容は2018年4月時点のものです

THE OAK BAKERY 富樫 巡さん

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Data

THE OAK BAKERY (ジ オーク ベーカリー)
THE OAK BAKERY (ジ オーク ベーカリー)
住所 〒134-0091 東京都江戸川区船堀7-3-19 リジェーネA 棟102MAP
電話 03-6808-8608
営業時間 11:00 ~ 19:00
定休日 火・水
その他 ※売り切れしだい終了