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この町で食べておきたいこの一皿(葛西)
かに猿

かに猿

Photo/Saori Kojima
Text/Hiromi Onda(Listen)

しっとりと甘いカニの身に 究極のコキールソースが溶け合う 味わい豊かな特製かにコロッケ
かに猿特集

 地元のみならず、区外からも足を運ぶお客さんが多い『かに猿』は葛西で28年続く、蟹料理専門店です。北海道産の「特選毛がに」や、質のいい「姿ずわいがに」に「本たらばがに」などさまざまな茹でガニをいただけるだけでなく、天丼、グラタン、シューマイと、アレンジメニューも10種類以上揃います。なかでも、常連さんがいちばんに注文するのが「特製かにコロッケ」です。料理長の大武勝正さんも「一度食べたらみんな驚きますよ」と胸を張るこの一皿には、どんな工夫が凝らされているのでしょうか?

かに猿特集


 こんがりキツネ色に揚がった大ぶりのコロッケは、1人前2個入りでボリューム満点。箸を入れると、クリームソースが流れ出ない、ほど良い固さです。「洋食で使うベシャメルソースでは柔らかすぎる。そこで、和食で使うコキールソースに目を付けました」。ひと口ほおばると、口の中でスッと溶けていくような初体験の食感。さらに、ズワイガニの足が丸ごと1本入る、嬉しいサプライズ付きです。
 揚げ物なのに口当たりが軽く、冷めてもおいしいのは、ソースを極力こねず、寿司のシャリを切る感覚で40分間練りあげているから。ソース作りは3時間もかかるため、提供できるのは1日60個が限界と言います。「なにより、体力と技術が必要な作業なので、専門の料理人が1人で担当しています。ノウハウは代々受け継がれ、今の中根君で3代目です」

かに猿特集


 この一皿の誕生の裏には、「日本料理は前菜や刺身とさまざまな料理が楽しめるもの。揚げ物を食べた後でも、もう1品食べられるような料理にしたい」という大武さんの想いがこもっています。現在の形にたどり着くまで試行錯誤して3年、その甲斐あって、揚げ物が苦手なご年配の方にも人気の一皿に。「成長する気持ちを忘れたら、日本料理はいいものができない。その原動力が、料理の味の感想を伝えてくれるお客様です。おかげで自分も大きくしてもらえた。かにコロッケも、まだまだ進化させますよ」。お客さんという宝物を抱えて、大武さんはさらなる成長をめざしています。

かに猿特集

※記事内容は2016年1月時点のものです

かに猿

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Data

かに猿
かに猿
住所 〒134-0083 東京都江戸川区中葛西2-17-9MAP
電話 03-3869-8777
営業時間 11:30~14:00、17:00~21:30(L.O.)、土・日・祝日11:30~21:30(L.O.)
定休日 月曜 定休(祝の場合翌休)
その他 アクセス/葛西駅中央口より徒歩15分
メニュー/特製かにコロッケ864円、特選毛がに(400g1尾)4104円、姿ずわいがに(600g1尾)3780円、本たらばがに(1人前)4104円
※カード可

【エリア担当/katsuo】
「立地がいいわけでもない。建物が特別キレイなわけでもない。そんなお店にわざわざ足を運んでもらうには、素材にこだわり、丁寧に作るしかないんだよ」。そう言い切るご主人の料理と人柄が、僕は大好きです