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大江戸玉すだれ 家元 佃川燕也さん

大江戸玉すだれ 家元 佃川燕也さん

Photo/Saori Kojima
Text/Ayako Futatsuya

いつ、どこで聞いたのかはもう覚えていないけれど、「あ さて、あ さて、さては……」と聞こえてきたら、後に続くのは「南京玉すだれ」だとわかる聞きなじみのあるフレーズ。そして、実際には見たことがなくても、手にした“ 巻きす”のようなものを自在に操る陽気な人の姿が自然と頭に浮かびます。

大江戸玉すだれ 家元 佃川燕也さん特集

 佃川燕也さんが“玉すだれ”の家元になったのは23年前のこと。ただ、名前は「南京」ではなく、「大江戸玉すだれ」です。「いろいろと調べたんですが、どうも中国の地名の南京とは結びつかないんですよ。実際に上海で公演したときも、現地の人は誰も知りませんでしたね」と佃川さん。それならばと、“ 江戸前”をキーワードにやりたいという想いで「大江戸」と名乗ることにしたそうです。
 そもそも佃川さんが玉すだれを始めたのは、勤めていた会社の慰労会というひょんなことがきっかけでした。その後、カルチャースクールでの講座を依頼されて人に教え始め、今では200人もの門下生を抱える大所帯に。「出会ったときは25歳だった一番弟子が、今は50歳になりました」と笑います。そうして大きくなった大江戸玉すだれの活動は国内にとどまらず、海外でも公演を行うほど。これまでアメリカ、中国、ヨーロッパなど各国へ飛び、日本の文化としての玉すだれを伝えてきました。そして、なにを隠そう佃川さんのもうひとつの顔は江戸川区「新川さくら館」の館長。同館で開催される新春イベントやさくらまつりでも、玉すだれを披露しています。 

大江戸玉すだれ 家元 佃川燕也さん特集

 お弟子さんのひとりが言いました。「( 大江戸玉すだれは)古くて新しいんです」と。大江戸玉すだれの特徴は、集団で芸を披露することと、片足を上げてピシッと止まる、歌舞伎の見えを思わせる決めポーズ。「南京玉すだれ= 大道芸」というイメージが覆され、カッコよさが生まれました。「舞台芸としての玉すだれにこだわっているんです。僕、新しいことが好きなんですよね。江戸っ子の親父の背中を見て育ったからかな」。そんな持ち前の性分が、暗闇で光る玉すだれなど、オリジナルのパフォーマンスも作り出しました。
 新しく紡ぎ出され始めた玉すだれの歴史。その糸を次世代に届けたいと願う佃川さんは、玉すだれのことをこんなふうに語りました。「玉すだれは魔法の道具だと思うんです。みんなを笑顔にしてくれるから」

※記事内容は2016年12月時点のものです

大江戸玉すだれ 家元 佃川燕也さん

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新川さくら館
新川さくら館
住所 〒134-0091 東京都江戸川区船堀7-15-12MAP
電話 03-3804-0314
営業時間 9:00~21:30
定休日 年末年始(12月28日~1月4日)その他、臨時休館あり
その他 大江戸玉すだれへのお問合せは
TEL03-3421-6145