Photo/Saori Kojima
Text/Hiromi Onda(Listen)
ワインによく合う前菜から、もっちり感がクセになる自家製手打ちパスタまで、カジュアルに本格イタリアンがいただける、『クッチーナ オルターヴォラ』。店名はイタリア語のオルト=菜園と、ターヴォラ=テーブルを合わせた造語です。店主の飯塚真吾さんは、修業時代に先輩シェフとともに訪れた有機農家で、収穫を手伝った際に食べたホウレン草の甘みにとても感動。「このおいしさをお客さんにも伝えたい」という強い想いを持って開業しました。
ご自慢の野菜料理の中で、「有機野菜のオーブン焼きバーニャソース」は、栄養たっぷりの旬の野菜が8~10種類入った、とっておきの一皿です。神奈川県秦野の農家から、その時期収穫したものが直送されるので、品種は季節によってさまざま。飯塚さんも「ワクワクしながら箱を開けます」。常連客も「訪れるたびに違う野菜が食べられる」と毎回必ず注文する料理なのだとか。
この日、お皿に並んだのは珍しい根菜たち。ほんのり甘くみずみずしい大根は、黒大根、緑芯大根、紅くるり大根、赤大根と4種類も入っています。ひとみニンジン、ジャガイモのシャドークイーンやカボチャは、滋味深い優しい味わい。パープルキャロットに赤カブ、日野菜カブ、春の訪れを感じさせる菜の花も加わり、彩りも豊かです。どれも自然の風味が活きているのは、素揚げに丸焼き、蒸し煮など、素材によって下処理を変えているから。「野菜ごとに個性を見極めて、下ごしらえは丁寧に。仕上げにオーブンで加熱し、野菜のうまみを引き出すのがコツです」。皿に敷かれたバーニャソースのニンニクの香りに食欲もそそられます。
店を開くに当たって、厨房の見えるカウンター席は必須だったという飯塚さん。「やっぱりお客さんの顔が見たいですからね。夜はおひとり様も多いので、会話しながら、材料さえあればメニューにない料理のリクエストにも応えています」。ここは篠崎に暮らす人たちにとって、まるで自宅のキッチンのよう。“町に根差した店”をめざし、飯塚さんは今日もおいしい野菜を用意して待っています。
※記事内容は2016年2月時点のものです
住所 | 〒133-0054 東京都江戸川区上篠崎4-29-6 MAP |
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電話 | 03-3670-9005 |
営業時間 | 11:30~14:30(L.O.14:00)、18:00~24:00(L.O.23:00) |
定休日 | 月曜定休 |
その他 | アクセス/篠崎駅北口より徒歩3分
メニュー/有機野菜のオーブン焼き バーニャソース670円、ズワイガニとフレッシュトマトのアラビアータ タリオリーニ875円 ※カード可 |
【エリア担当/papa】
ランチはママさん、ディナーは夫婦やカップルと地元の方でにぎわう『オルターヴォラ』さん。「自宅から気軽に通えるおいしいお店」という飯塚さんの想いを実現しています。濃厚な野菜本来の味を楽しみながらいただくワインは格別!