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季節の具材がたっぷり! パン屋さんの日替わりキッシュ

道路に面したガラスごしに目が合ってしまったおいしそうなパンたち。白い壁にキュートなフォントで掲げられているお店の名前は、『gonno bakery market』。吸い寄せられるように店内に入り、トレイとトングを手にずらりと並ぶパンの前に立つと、「ああ、どの子も捨てがたい… 」という幸せな悩みで、しばらく頭を抱えることになりました。

　葛西駅と西葛西駅のちょうど真ん中あたり、どちらからも歩いて10分程度。この町で育ち、大手製パン会社で10年経験を積んだ店主の権野亮介さんが地元にお店を構えてから、もうすぐ４年半になります。「動機は不純だったんですよ。大学生の頃に見たテレビ番組にフランス人のパン屋のおじさんが出てて、〝この人、いいな！ ?って（笑）」。肩ひじ張らない雰囲気が魅力的な権野さんですが、１ 日にお店に並ぶパンは約100種類と、仕事に対して手を抜くことはありません。フランスパンなどのハード系のパンや、子育て世帯の多い土地柄を考えてウインナーロール、メロンパンなど、バラエティに富むラインアップでお客さんを迎えています。時間帯やタイミングで並ぶ商品が違うので、きっと訪れるたびに新しいパンとの出会いがあるはず。

　さて、今回紹介したいのは、併設しているカフェでいただけるランチメニュー『キッシュとサンドのセット』です。「パンをもっと楽しんでほしい」という想いから、「カフェで提供するメニューはパンに合う料理を考えています」と権野さん。シチューやラザニアなど、“パン欲”を刺激されるものばかりですが、キッシュもまた絶品なんです。

　この日の「本日のキッシュ」は、香ばしいチーズとふわふわ卵の生地の中にごろっとジャガイモと枝豆、そしてピリッと明太子がアクセントになった “間違いなし”の組み合わせ。キッシュはシーズンごとに具材が変わるのも楽しみのひとつで、この秋はキノコを使ったものも登場しました。

　おいしいパンとお料理、ホッとひと息つけるオシャレなカフェ空間、町に溶け込むかわいい店構え。どれをとっても、自分の町にあることをちょっと自慢したくなっちゃうお店です。