Photo/Takashi Nishizawa
Text/Satoko Nemoto(Sawa-Sawa)
平日の午前中だというのに、小さな店には次から次へと客足が絶えません。世田谷から来たという女性、近所のコーヒー専門店のスタッフ、向かいの自宅からマイカップを持参する男性。『アライズ コーヒー ロースターズ』の店主、林大樹さんは、注文を聞いてコーヒーを淹れ、焙煎豆を量って袋に詰めながら、誰にでも気さくに話しかけます。
清澄白河は20軒以上のコーヒー店がひしめくエリア。話題の『ブルーボトルコーヒー』効果もあって、カフェ巡りに訪れる人が一気に増えました。なかでも林さんの『アライズ コーヒーロースターズ』は注目の店。「お客さんは本当にひっきりなし。週末は行列ができるほどです」と話しているところへ、バンコクでカフェを経営しているというタイ人がやって来ました。海外から同業者が味わいに来るほどの、コーヒーの魅力とはなんでしょうか?
林さんは老舗の焙煎会社に10年勤めた後、清澄白河のロースタリーカフェに勤務。自身の店をオープンして、今年で2年になるそう。焙煎するコーヒーの産地は、主にアフリカと中米を中心に、カリブ海、タイ、インドネシアなどです。「その時々で状態のよい生豆を仕入れています。焙煎の度合いは浅煎りが多いですね」と林さん。コーヒー本来の果実味と、それぞれの豆の個性を味わえるのは、浅煎りならではと言えます。
店頭には常時6~12種類の焙煎豆を揃え、丸い木枠と陶器のドリッパーからなるドーナツドリッパーで丁寧に抽出します。「ドーナツドリッパーで淹れると、粉の量は26gと多めに必要なのですが、味の輪郭が際立って、すっきりした味わいになるんですよ」と説明してくれました。
『アライズ コーヒー ロースターズ』のもうひとつの人気メニューは「コトリパン」のパン。店から歩いて10分ほどのパン屋さんで、林さんが毎朝、コーヒーに合うフレンチトーストや総菜パンなどを買って来ます。「小ぶりのおいしいパンで、コーヒーの味を引き立ててくれるんですよ」と林さん。コーヒーとパンを楽しみに通う人も多いのです。
※記事内容は2015年8月時点のものです
住所 | 〒135-0023 東京都江東区平野1-13-8 MAP |
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電話 | 03-3643-3601 |
営業時間 | 10:00~18:00 |
定休日 | 月曜定休 |
その他 | アクセス/清澄白河駅A3出口より徒歩6分 メニュー/ドリップコーヒー350円~、焙煎豆100g750円~、フレンチトースト150円 ※カード不可 |
【編集担当/osa】
お店のこぢんまり感とフレンドリーな雰囲気で、ほかにはない居心地のよさが最高! いつも林さん中心に、コーヒーを飲みつつおしゃべりに花が咲いています。初めてのお客さん同士も自然と会話が生まれてくる感じがなんとも素敵です