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この町のわたしのスキなひと(船堀)
山信食産 小山信太郎さん

山信食産 小山信太郎さん

町の産業を支えてきた工場が点在する東小松川。その中でもひときわ目を引くピンクの建物が、1955年に創業し、1981年から江戸久寿餅を製造する「山信食産」です。にこやかに出迎えてくれたのは、30歳まで母校の駒澤大学高等学校で英語の教員をしていた3代目の小山信太郎さん。

山信食産 小山信太郎さん特集

「祖母から、会社を畳もうと思っている、という話を聞いたときに、継ぐしかないなあと。教壇で生徒に『続けることが大事、家族がなにより大事!』と熱弁していましたから(笑)」 信太郎さんがまず思い出したのが、子供の頃、毎日工場で食べていた作りたての久寿餅。「日持ちを考慮し、真空パックにして下町の和菓子屋などに卸していますが、作りたてのモチモチ感を多くの人に食べてほしい、という想いで工場の入口にテーブルを1台置いて、出来たての久寿餅の販売を始めました」

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ちなみに、くず餅には2種類あります。関西では葛粉を使った半透明の「葛餅」が主流。東京下町の「久寿餅」は、小麦でんぷんで作られるため乳白色の色味が特徴です。「うちでは小麦でんぷんを2年間かけて天然発酵させ、数日間水洗いしてから、糊状にして蒸して仕上げます。手間ひまかけることで、舌触りがよく、しっとりとしたやわらかな弾力が楽しめます」。さらに、香ばしいきな粉と、黒糖をはじめ8種類の砂糖をブレンドした黒蜜が、久寿餅と相性抜群。 

山信食産 小山信太郎さん特集

初代が作った久寿餅を進化させながら、新しいことにチャレンジを続ける3代目。そのひとつが、母の日をきっかけに製作したハート形の久寿餅。「パッケージも特別なものにしたいと思い、日本の木箱のトップメーカーと言われる近隣の『渡邊折箱商店』に飛び込み営業して、ネット販売用の木箱を特別に作ってもらいました。それがとても好評で、現在はハート形の久寿餅を定番商品として展開しています」。卵や牛乳などにアレルギーがある息子のために、と考案した豆乳シェイク「クズクズシェイク」など、素材や健康にもこだわっています。 

山信食産 小山信太郎さん特集

そんな小山さんの熱意や、地元の同業者の後押しで、10月、日本橋髙島屋S.C.の新館1階にイートイン併設のお店がオープン。「スタッフのTシャツは西小松川町の『黒沼染工場』さん、キャップは松江の『黒沢刺繍』さんなど、江戸川区の職人の技術が結集したお店です。まずは、久寿餅を東京のソウルフードとして認知していただくこと。そして、江戸川区の伝統産業の魅力を発信していきたいと思っています」

山信食産 小山信太郎さん

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Data

住所 〒132-0033 東京都江戸川区東小松川4-20-12MAP
電話 03-3656-4460
営業時間 工場直売/火曜12:00~17:00 船堀駅改札前/金曜16:00~20:00