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布絵の会 会長 吉崎俊子さん

布絵の会 会長 吉崎俊子さん

Photo/Kenji Nakata
Text/Ayako Futatsuya

布絵の会 会長 吉崎俊子さん特集

 思わず身を縮めて歩いてしまうような、ある寒い日に「篠崎子ども図書館」にお邪魔すると、心が温まるような絵本たちに出会いました。それは布でできていて、かわいい動物や食べ物、乗り物が登場したり、マジックテープやボタンを使った楽しい仕掛けがたくさんあったり。このぬくもりある絵本を江戸川区内の図書館や保育園などに寄贈しているのは、ボランティア団体「布絵の会」。一つひとつ手作りで、本の片隅には作った人の名前が記されています。

布絵の会 会長 吉崎俊子さん特集

 布絵の会は2000年1月に発足し、まもなく20周年を迎えます。結成半年後くらいに加入し、現会長を務める吉崎俊子さんは「会員募集を見かけたとき、たまたま仕事の状況も時間が取れそうになったタイミングだったんです。以前から編み物や縫い物は好きで、子供の洋服を作ったりしてたので、とりあえずやってみようって。私が会長になってからは、もう10年くらいになります」と話します。会員は現在18人で、月に一度「グリーンパレス」内にあるボランティア活動室に集まって活動中。「年に1回、どんなものをやりたいか会員に希望を聞いて、1年で1人1冊を目標に仕上げます。2~3冊作る人もいますよ。でも、みんな集まること自体が楽しみになっていて、来るだけ来てなにもやらない人もいるよね」と、同席するメンバーと顔を見合わせて笑います。

布絵の会 会長 吉崎俊子さん特集

 布絵本の寄贈以外にも、区内の公共施設などで布製の小物を作る講座を開いたりもしていて、地域住民との交流の機会も多い皆さん。さまざまな活動を通して出会う子供たちとの触れ合いに癒され、成長を見守るのも楽しみのひとつになっているんだとか。「縫い物は子供には難しそうに思われるかもしれませんが、誰でもできるんですよ。小学校低学年の子もやるし、男の子も多い。手に針を刺しながらも、みんな真剣になってニコニコでやってます」。なかには、子供の付き添いで来たパパやママがやりたがることも。ものづくりには、子供も大人も関係なく惹きつける力があるようです。

布絵の会 会長 吉崎俊子さん特集

「1冊作るのに、早くて1カ月くらい。だから大きい作品が完成すると、何カ月か気が抜けちゃう(笑)。ただ、それを作ってる私たち自身が癒されるの。ボランティアをやることがプラスになって、私の宝物になっています」と優しくほほえむ吉崎さん。まるで宝物の“交換こ”のようで、吉崎さんたちの絵本が読める江戸川区の子供たちが少しうらやましくなりました。

布絵の会 会長 吉崎俊子さん

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Data

布絵の会
電話 03-5662-7671
営業時間 13:00?16:00
定休日 活動日/第4 土曜
その他 お問い合わせは、上記お電話
公益財団法人えどがわボランティアセンタまで