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この町で食べておきたいこの一皿(葛西)
銀の小びと

銀の小びと

Photo/Takashi Nishizawa
Text/Satoko Nemoto(Sawa-Sawa)

一流の料理人が作るふわふわ卵のオムライスはデミグラスソースも逸品

 葛西駅から海側へ歩いて7分ほどの環七通り沿いに、『銀の小びと』はあります。L字形のカウンターに8席だけの小さな店ですが、噂によるとオムライスが絶品で、店主は名だたるホテルや料亭の料理人を務めた経歴の持ち主らしいのです。いったいどのようなオムライスなのでしょうか?

銀の小びと特集

銀の小びと特集


 カウンターに座ると、ぴかぴかに磨かれたキッチンが見渡せます。卵黄と卵白を分けてハンドミキサーで撹拌するのは、店主の山寺常廣さん。クリーム状になるまで丁寧に泡立てた卵を、手早く焼きあげてチキンライスの上にのせ、包丁ですっと切れ目を入れると、オムレツがふんわりと左右に広がります。生ハムと粉チーズ、ベビーリーフをのせ、デミグラスソースと生クリームをたっぷり回しかけたら完成です。

銀の小びと特集


 細かい気泡をたくさん含むオムレツは、卵菓子のような軽い口当たりで、シンプルなチキンライスと相性抜群。2~3週間かけて煮込むという濃厚なデミグラスソースをたっぷりからめると、豊かなコクと複雑な味に驚きます。名前は「モンサンミッシェル風 ふわふわ卵のオムライス」。山寺さんに由来を聞くと、「新婚旅行でモンサンミッシェルに行った若いお客さんがね、名物のオムレツが思い出に残っていると言うんです。それなら作ってみるかって出したら評判がよくて」と教えてくれました。

 山寺さんが『銀の小びと』を開く前、長年腕を振るってきたのは中国料理。メニューには定番の中国料理が並ぶものの、「店は生きもの。あまり型にはめてしまうとつまらないから」と、夜は和・洋・中のアラカルトを出しています。多くのお客さんから「料理にハズレなし」と評され、帰りがけに感謝の言葉を口にする人も少なくないそう。

銀の小びと特集


「葛西は30代~40代が多く住む町。子育て世代のみなさんにおいしい料理を知ってほしくて、気軽に食べられる値段に設定しているんです」と山寺さん。値段はリーズナブルでも、上質の食材を選び、手間をかけて作るプロの姿が、若いお客さんたちの心をとらえているに違いありません。

※記事内容は2015年8月時点のものです

銀の小びと

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Data

銀の小びと
銀の小びと
住所 〒134-0084 東京都江戸川区東葛西7-2-1第7白子ビル MAP
電話 03-3877-1715
営業時間 11:30~14:00、17:30~23:00
定休日 月曜定休
その他 アク セス/葛西駅南口より徒歩7分 メニュ ー/モンサンミッシェル風 ふわふわ卵の オムライス1280円 ※カード不可

【エリア担当/ miyax】
最初は正直「入りにくい店だな~」と思いましたが、勇気を出して入ったら気さくなマスターの人柄にいつの間にか惹かれていました。オムライス以外でも何を食べても美味しいですよ。この間、両親も連れて行きました